まるで宝石の中に虹を閉じ込めたように美しく輝くブラックオパールはご存知ですか?この宝石は『遊色効果』と言われる独特な色彩を持っていることが特徴で、ブラックオパールの『遊色効果』は宝石ごとにそれぞれ唯一の物を持っています。そしてこの『遊色効果』にも実はいろいろのパターンがあるということを知らない人は意外と多いのではないでしょうか。
今回はそんなブラックオパールだけが持つ独特な『遊色効果』のパターンをご紹介したいと思います。
ブラックオパールとは
ブラックオパールという名前から黒いカラーをした宝石なのかなと思うかもしれませんが、実際には違います。ブラックオパールがブラックと名前がつくのにはこの宝石の原石が黒かそれに近い暗い色をしていることから名づけられています。この宝石自体は世界中いろいろな場所で産出されるのですが、宝石質のものと限定するとオーストラリアのライトニングリッジに限られます。その為ブラックオパールは非常に希少価値が高く高品質の物は非常に高額で取引されます。
ブラックオパールは冒頭で述べた通り、独特な『遊色効果』を持つことが特徴で、この『遊色効果』を持つオパールが生成される過程は学者さんの間でも様々な説があります。その中でも最も一般的な説は『大量の珪素(シリカ)が堆積し、長い年月をかけて作られるもの』という説で、約1cmのオパールが出来上がるのに500万年の年月が必要と言われています。
ブラックオパールの遊色パターン
ブラックオパールは上述の通り『遊色効果』を持っていることが大きな特徴です。そしてこの『遊色効果』には二つとして同じものがなく、また、『遊色効果』には様々な種類があります。
ブラックオパールの『遊色効果』の種類は『パターン』と呼ばれ、このパターンはそれぞれの配列を表している物なのですが、ここではその『遊色効果』のパターンをご紹介していきます。
ハーレクイン
このハーレクインはブラックオパールの数あるパターンの中でも最も美しいと評価されるもので、非常に希少価値が高いものです。
パレット
パレットは名前からイメージがつくように、画家が絵を描く時に使用するパレットのように、ある程度の大きさの様々な色がちりばめられているパターンです。
フレーム
フレームは、オパール全体にわたって、赤みがかった帯状の模様や筋が広がっているタイプのパターンです。
リボン
リボンはその名の通り、帯状の色がリボンのようにオパールを横切っているパターンです。このタイプのオパールは非常に珍しく、特に複数の異なった色の帯を持っているものは非常に希少価値が高く高値で取引されます。
ピンファイヤー
ブラックオパールのパターンとしては非常に一般的な物です。このパターンは石上にある斑が、ピンで突かれたように小さな点で発現することこの名前が付きました。このパターンは、強いフラッシュがと非常に美しく見えます。
キャッツアイ
オパールを動かしたとき、ある角度でとても鮮烈な色が表れるパターンを『フラッシュ』と言います。そして、このフラッシュが真っ直ぐ直線に近い状態で発現し猫の目のように見えるものはキャッツアイと呼ばれるパターンとなります。このパターンは日本国内で非常に人気の高いパターンとなっています。
因みに猫の目のように光る模様が、オパールを動かしたときに、その動きについてくる場合は『ローリングフラッシュ』と呼ばれます。
まとめ
今回は、ブラックオパールの特徴ともいえる『遊色効果』について、様々あるその『遊色効果』のパターンについてご紹介してまいりました。これほど多くのパターンがあるとは驚きではないですか?
ブラックオパールの特徴ともいえる『遊色効果』はこのようにパターンとして分けられていますが、同じパターンだとしても全く同じ模様をしているものは2つとない全てが唯一無二のブラックオパールと言えます。自分だけの特別な宝石が欲しいという方はブラックオパールはとてもお勧めできる宝石ですね。
因みに数あるブラックオパールのパターンですが、この中でも『ハーレクイン』のパターンのブラックオパールが最も希少で高価格になります。