宝石というものは、遥か昔、古代の時代から人々に愛され続けているもので、様々な書物の中に宝石が登場するということも多いものです。例えば、日本国内を見てみるだけでも、遥か昔、邪馬台国の卑弥呼の時代に翡翠の装飾品がとても珍重されていたなどといったことは歴史の授業などでも習ったことがあるのではないでしょうか?
このようなことは、世界中の歴史を見渡してみても非常に多くの逸話が残っており、たまに宝石の逸話を調べて見るだけでもとても面白いものです。そこで今回は、代表的な宝石に関するエピソードや名前の由来について色々とご紹介していきたいと思います。
吸い込まれるようなブルーが美しいサファイア
それでは最初に、宝石の中でも特に人気の高いサファイアの逸話についてご紹介しましょう。サファイアはその特徴的な青色から、ラテン語で青という意味の「sapphirus」が語源と言われています。
このサファイアは『神の叡智を授ける』石として様々な逸話が残っています。そもそも古代ペルシャでは、大地を支えているのは巨大なブルーサファイアだと信じられていたそうで、空の透き通るような青色も宝石の色が天蓋に映えることで青色が生じているのだと信じられていたほどです。
そしてこの故事から、ユダヤ・キリスト教のなかでは、サファイアが十戒の石となっているほどです。また、中世ヨーロッパでは、聖職者の権威を象徴する宝石がサファイアとされ、ローマ法王や大司教の指輪にはさかんにサファイアが使用されていたそうです。このサファイアは『神の叡智を授ける』石として様々な逸話が残っています。そもそも古代ペルシャでは、大地を支えているのは巨大なブルーサファイアだと信じられていたそうで、空の透き通るような青色も宝石の色が天蓋に映えることで青色が生じているのだと信じられていたほどです。
この考えは、比較的新しい時代の19世紀に入っても変わらず、『千夜一夜物語』の英訳者として有名な探検家サー・リチャード・バートンは、旅に出る際には必ず大きなスターサファイアを持っていき、現地の人に見せたり時には触らせることで、神の恩寵を得られると信じていた現地の人からさまざまな恩恵を得ていたと言われています。
赤い宝石の代表ルビー
聖書にも登場するほど古くから愛され続けるルビーにも様々な逸話が残っています。例えば、ルビーは「色を変えて持ち主の危機を教えてくれる」などと言われることがあるのですが、これには有名な逸話が残っています。16世紀の英国王ヘンリー8世にはキャサリンという妻がいたのですが、このキャサリンは、最上級のルビーを所持していたそうです。しかし、あるときからキャサリンのルビーが次第に色あせていったそうです。不思議に思っていたキャサリン妃ですが、その後ヘンリー8世から結婚を無効とさせることで離縁されることになったそうです。
まとめ
今回は、宝石の世界にある様々な逸話として、宝石の中でも特に人気の高いサファイアとルビーの逸話に関してご紹介してきました。宝石は、遥か昔、古代から愛され続けているため、本稿でもご紹介した以外にもたくさんの逸話が残っています。宝石は見ているだけでも、その美しさを楽しむことが出来るものですが、宝石の裏にある様々な逸話を調べてみると、とても楽しいもので、さらに宝石に対して愛着が沸いてくることもあるのではないでしょうか?また、逸話を調べることで、今まで宝石に興味がなかった人でも、興味を持っていただけるのではないでしょうか?
最近では、宝石をモチーフとしたアニメなども登場しており、気軽に楽しめるものから少しでも美しい宝石に気づいていただきたいものですね!