宝石の価値を測る基準はいろいろで、宝石の色、透明度、希少性など一般の人では知識がないため判別が出来ないような部分でその価値が判断されています。
しかし、宝石の知識があまりない一般人でも簡単にその価値を判断できる基準と言えば『宝石の大きさ』もあります!天然の宝石と言えば特定の環境下で長い時間をかけて宝石に成長していくもので、ある一定以上の大きさとなるとまさに奇跡の様な確率でしか出来上がりません。そういった理由があり、やはり大きな宝石は同じ品質の小さな物より高額になります。
今回はいろいろな宝石の種類で『世界最大』と言われた奇跡の宝石たちをご紹介いたします。
イギリス王室の宝。世界最大と言われたダイヤモンド『カリナン』
出典:http://nh.kanagawa-museum.jp(レプリカ)
カリナンは1905年、南アフリカのカリナン鉱山で採掘されたそうで、発掘された時の原石はなんと3106ctの大きさがあったそうです。このダイヤモンドがイギリスに渡った理由は、当時のイギリス国王『エドワード7世』の66歳の誕生日に贈り物として送られたからです。その後、ダイヤの加工職人によってカットされ、カットされたダイヤモンドは「小さいダイヤ96個」と「大きいダイヤ9個」に加工されました。加工されたダイヤモンドの中で大きいもの9つが『Ⅰ~Ⅸ』の番号が振られ全てイギリス王室か王室個人が所有しています。
カットされたサファイアで世界最大の『ローガンサファイア』
『ローガンサファイア』はアメリカの国立自然史博物館の宝石館で展示されていて実際に見ることもできます。国立自然史博物館の宝石館にはローガンサファイア以外にも「ホープダイヤ」や「ロッサー・リーブズ・ルビー」なども所蔵されています。
時価120億円!世界最大のブルースターサファイア
出典:http://ameblo.jp
スターサファイアは、光を当てると六条の星彩線を生じ、星が浮かんでいるように見えるスター効果を持ったサファイアです。産出量が少なくスターサファイアという事だけでも希少ですが、今回ご紹介するスターサファイアは、なんと、1404.49ct!2015年にスリランカ南部のラトナプーラで発見されたそうです。スターサファイアは「インドの星(Star of India)」と呼ばれる563ctの物も有名ですが、このスターサファイアは今後なんと呼ばれるのでしょうね。
5万カラットを超えるエメラルド『テオドラ』
ブラジルで発見された『テオドラ』は、カットされた状態で「57500ct」の大きさでその重さは11kgもあると言う規格外のエメラルドです。もちろんエメラルドとしては世界最大の大きさを誇ります。
ただし、宝石鑑定士の鑑定によるとエメラルドの含有率に疑問が残るそうで、真の意味では世界最大のエメラルドと確定できないのではという声もあるそうです。
『テオドラ』は透明度も低くオークションに出品した場合は9000万円程度の価値になると予想されているとの話もありますが、この大きさのエメラルドとしては少しガッカリなお値段ですね。
アクアマリン界の皇帝『ドム・ペドロ』
世界最大のアクアマリンとして有名な『ドム・ペドロ』。その名前の由来は採掘されたブラジルの初代皇帝の名前に由来しているそうです。
『ドム・ペドロ』は皇帝の名前が付けられるのも納得で、土台部分の幅が約10cm、高さは約35cm、質量は約2kgもあり、カラット数で言えば10,363ctもあります。現在はアメリカのスミソニアン国立自然史博物館に所蔵・展示されています。
キング・オブ・ダイヤモンド『グラフ』が作った「ザ・グラフ ヴィーナス」
出典:https://wedding.mynavi.jp
『グラフ』はイギリスで1960年に創業した最高級ジュエリーブランドです。最高品質のダイヤモンドを惜しみなく使ったジュエリーは王族や海外セレブに愛され続けていて「キング・オブ・ダイヤモンド」と言われるほど歴史的ダイヤモンドを取り扱っています。
そのグラフが今年発表した世界最大のハートシェイプダイヤモンド「ザ・グラフ ヴィーナス」。その大きさは118.78ct!「ザ・グラフ ヴィーナス」は357ctの原石から18か月の時間をかけて作られたという、正にグラフの技術の結晶となっています。
まとめ
今回はいろいろな宝石の種類で『世界最大』と言われた宝石たちをご紹介いたしました。ご紹介した宝石たちはどれも宝石とは思えないほど巨大な物でビックリですね。ここまで大きくなるのには途方もないような期間をかけて出来上がった奇跡の宝石達です。この宝石の中には博物館などで展示されているものもあるので、一生に一度は実物を見てみたいものですね。