地球上で最も古い宝石と言われる『ジルコン』とは?

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皆さんは宝石と聞けば美しい石をイメージしますね。一般的に宝石の定義と言われるのは、美しいものである、希少性がある、耐久性がある等ですが、実際には明確な定義というものはありません。その為宝石の種類を考えると世界中には100種類とも200種類とも言われる数があります。その中でもジルコンという宝石は全宝石の中で最も古い宝石と言われています。ジルコンはオーストラリアで2001年に発見されたものが、44億年も前に地中で冷えて結晶化されたものであると証明されたそうです。
今回はそんな世界最古の宝石ジルコンにスポットを当ててみたいと思います。

ジルコンの特徴

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宝石名 ジルコン
カラー 白、黄、金色、青など
モース硬度 6.50 – 7.50
屈折率 1.81 – 2.02
主な産地 カンボジア、ナイジェリア、スリランカ、タンザニア

ジルコンはダイヤモンドの代替品に利用されることもありますが、ジルコン自体もれっきとした価値のあるジェムストーンです。宝石の中に入った光が虹色に分散する効果をディスパージョンと呼ばれます。ジルコンのディスパージョンは、ダイヤモンドのそれに非常に近く、他のジェムストーンと比較してもなんら引けを取りません。また、ジルコンは、複屈折という非常にユニークな特徴を持っており、これは光がジルコン内部を通るとき2つの光線に分かれるということです。これによってジルコンは、バックファセットが二重に見え、厚みが増して見えるという特徴があります。

ジルコンの由来

ジルコンの名前の由来は、アラビア語で『赤』の意味がある「ザルクン」、もしくは古代ペルシア語の『金』を意味する「ザル」と『色』を意味する「グン」の組み合わせと言われています。ジルコンと言えばダイヤモンドの高級な代替品として使われることもあるように白(無色透明)をイメージする人が多いかもしれませんが、実際には赤や青、金色など様々なカラーを持った物が存在します。

少し不憫なジルコン

ジルコンは上述の通りダイヤモンドの上質な代替品としても利用される場合があります。その為、ダイヤモンドの安価な代替品として有名なキュービックジルコニアとしばしば混同されることがあります。キュービックジルコニアは屈折率がダイヤモンドに近く、硬度もコランダム並みにある人工石で、一般の人ではなかなかダイヤモンドとの違いがわからないので代替品としてよく使われます。しかし、その価値はダイヤモンドと比較すると100~500倍も違うと言われており、これに混同されるジルコンは少し不憫な宝石でもあります。
ジルコンは冒頭でもご紹介した通り宝石の中でも最も古い宝石でもあり、ダイヤモンド光沢(金剛光沢)を持っている稀有な宝石です。是非、ジルコンの美しさも手に取って体験してみてください。

まとめ

今回は世界最古の宝石と言われるジルコンについてご紹介しました。もちろん地球が作った奇跡と言ってもいい宝石はどの種類だとしても途方もない長い年月をかけて作られています。しかし、冒頭で述べたオーストラリアで発見されたジルコンは、なんと、44億年前にできた宝石とは、考えられない年月で驚きではないでしょうか?ジルコンはダイヤモンドに匹敵するような輝きを持った宝石ですので、地球の奇跡の産物を是非手に入れてみてはいかがでしょう。

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