ベリルは様々なカラーを持つことが有名な宝石ですが、その中でも無色透明な物もあるって知っていますか?レッドベリルやエメラルド、アクアマリン等、非常に有名な宝石も多いベリルですが、無色透明なベリルはゴシェナイトと呼ばれます。
この宝石はアメリカのゴーシェンと言う地名から名づけられたものですが、無色透明なゴシェナイトは模造ダイヤモンドとしても使用されることもあるほど美しい輝くを持った宝石です。今回は特徴的なカラーでそれぞれ人気の宝石として有名なベリルの中でも、無色透明なゴシェナイトについてご紹介したいと思います。
『ゴシェナイト』の特徴
名前 | ゴシェナイト/ゴーシェナイト |
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和名/英語名 | 緑柱石/Goshenite |
色 | 無色 |
硬さ(モース硬度) | 7.5 |
その他のベリル | エメラルド、アクアマリン、モルガナイト、ヘリオドール、レッドベリル、ペツォッタイト |
ゴシェナイトは上述の通り、ベリル(和名:緑柱石)の中でも無色透明な物を指しています。ベリルのカラーは宝石中に含まれる成分によってそのカラーが発色するものですが、ゴシェナイトはベリリウムを主成分とするケイ酸塩鉱物です。なお、無色透明なゴシェナイトですが、ほとんどの物はブルーやピンク系など他のベリルの特徴が混じってしまうため、純粋な無色透明なゴシェナイトとなると『ホワイトベリル』等とも呼ばれ非常に希少とされます。
ダイヤモンドの模造品としての『ゴシェナイト』
ゴシェナイトはダイヤモンドに匹敵する高い屈折率を持っており、その輝きもダイヤモンドに非常に近いものを持っています。その為、ゴシェナイトは模造ダイヤモンドやダイヤモンドの類似品として長らく使用されてきました。因みにフォルスネームとした『ライン・ダイヤモンド』と呼ばれる模造ダイヤモンドは基本的にゴシェナイトです。
『ゴシェナイト』の価値
ゴシェナイトは上述の通り、模造ダイヤモンドに利用されていたほど美しい輝きを持っている宝石です。その為、良質なカットを施されたゴシェナイトの輝きは非常に秀逸で、さらに大きなサイズの物もそれなりに採掘することから、ジュエリーとしての流通量もそれなりに多く、非常に人気が高いです。
なお、ゴシェナイトはベリルの中でもインクルージョンは比較的少ない種に数えられるものですが、その中でも特にインクルージョンが少ない完璧な無色透明なゴシェナイトは非常に希少価値が高く、価格も高額になります。
まとめ
今回は、ベリルの中でも無色透明なベリル『ゴシェナイト』についてご紹介しました。ベリルと言えば緑のエメラルドや美しい赤色を示すレッドベリル、透き通ったアクアマリンなどが思い浮かぶように、希少な宝石がたくさんある鉱物として有名です。その中でも無色透明の名物がゴシェナイトと呼ばれ、完璧な無色透明なものとなると非常に希少で高額価格で取引されます。ゴシェナイトはダイヤモンドの模造品としても利用されていたほど強い輝きを持つ宝石ですので、キラキラした宝石が好みの方は是非手に入れてみてはいかがでしょうか!